
★第2回・若鳩の馴致②
いかに優れた銘血バードを持っていようと「管理」なくして勝利はない。というわけでPOPPO.NETは、レース鳩の管理基礎講座を開設いたしました。講師には鳩歴50年以上の大ベテランにして、クラウン賞、ゴールド賞、シルバー賞の3冠をも果たした「鳩界の若大将」こと及川 茂氏。管理についてQ&A方式で答えて頂きました。第2回目は引き続き、若鳩の馴致がテーマです。
A. はい。それには人間がしっかり見張ること、そして威嚇することが大事です。方法はさまざまですが、エアーガンを撃って人間は怖いと教える人もいるようです。とにかく1度でもカラスにやられれば、味をしめて何度もきます。そういう意味では最初にいかに迎撃するかが大事になります。人間が怖いと思わせることができれば、自然とヒナに近づかなくなりますよ。
A. 速く飛ぶにはいい筋肉が必要になります。素質のあるトリであることが前提ですが、いい筋肉を作るためには炭水化物、そしてたんぱく質が重要になります。トウモロコシはその筋肉を作る栄養素――エネルギー、そしてたんぱく質を多く含んでいます。だから飛ばしこむ前、ヒナの時からきちんと食べさせることが大切。大粒のトウモロコシを与えることは正しいと思います。
A. そんなことありません。喰いが悪いということは、与える量が多いということです。私の場合は腹八分目にしています。600CCで20羽が目安に最初はその半分くらいですね。ガツガツ食べるようになったら量を少しづつ増やしていく。これを繰り返しています。ここでは「少しずつ」というのがポイント。いきなり量を増やしてしまえば、その日は食べてくれますが、翌日の喰いは悪くなってしまいます。だからそういう場合は量を少なくするなど調整することが必要。量さえ間違えなければ、しっかり食べてくれます。
A. 鳩との信頼関係を築く、つまり愛情をかけてやることが鳩を帰す上で重要になります。だから私は撒き餌を薦めたいですね。人間の手できちんと与えるのだから、鳩は「人間=餌をくれる人」、つまり味方だとしっかり認識してくれるわけです。やはり鳩に限らず動物の調教はすべて「餌」ですからね。強調させる上で鳩舎に入るときは必ず微量ですが、餌をもって入ります。また、餌のやり方もいきなり全部撒くのではなく、1杯を3、4回に分けます。床に撒かれた餌がなくなりかけたら撒くんですね。喰いを見ながらなので、1羽1羽の特徴がわかるようになってきますよ。つつく音を聞いて、そのトリのコンディションまでわかるようになれば1人前です。
A. 時間通りに舎外から帰ってこない、あるいは入舎の悪いトリには餌を与えないことです。これを許してしまうと彼らは子供だから甘える。入舎が悪くなったりいつも帰りが遅くなったりと言う事を聞かなくなるわけです。悪いことすれば餌抜きの罰を与え、いいことをすれば餌をきちんと与える。飴と鞭――。餌に限らずこれを使い分けることが調教師として重要なことです。
レース歴:53年
翔道:6段
鳩舎規模:選手鳩120羽/7坪 種鳩70~80羽/16坪
主力系統:若大将系 及川シャンテリー系
代表翔歴:クラウン賞、ゴールド賞、シルバー賞
プリンスレース1000K当日総合優勝他総合優勝多数
ホームページ:若大将のホームページ
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