2つの伝説を築いた超銘鳩「コース」 阿左美和雄鳩舎

2つの伝説を築いた超銘鳩「コース」 阿左美和雄鳩舎
■阿左美和雄鳩舎 (群馬中央北連合会)
 〒379-2314 群馬県みどり市笠懸町西鹿田431 Tel/Fax:0277-76-2897

azamikazuo-yop

2009年に東日本稚内GNで地元鳩界初となるベストテン入賞を果たした阿左美和雄氏(群馬中央北連合会)。伝説を築いたのは、同氏が特別な1羽として導入したフェルテルマン父子のボルドーN優勝鳩「コース」の孫鳩であった。この「コース」は基礎鳩「393」(テーレンの「ファミューズ508」の筋」の孫鳩にあたり、そして叔父は伝説的種鳩と言われた「ローイ50(←銘鳩事典へ)」。難レースを乗り越える勇敢なハートを持ち、耐久戦での一発がその特徴だ。そして2018年春、再び阿左美氏の下で伝説が再現される。2009年のGN総合9位「稚内スピードボーイ」の孫――「コース」の血を色濃くしたレーサーが東日本CHで総合5位に輝いた。

地元鳩界初の「東日本」総合シングルを体現した銘血!

関東でも最西に位置する上武連盟において、「東日本」の名を関するレースを舞台にベストテン入賞を果たすことは不可能だと言われてきた。これはレース鳩の帰還コースが他の関東地区と大きく異なることがその理由だが、事実総合100位以内に入ることすら至難の業であり、一時期はこの東日本のレースと切り離し、上位団体である西関東ブロック連盟主催でCH、GNを行ってきた歴史もある。

上武連盟史上初となるGNベストテン鳩「稚内スピードボーイ」。源鳩「コース」の孫鳩である。

上武連盟史上初となるGNベストテン鳩「稚内スピードボーイ」。源鳩「コース」の孫鳩である。

しかしそのジンクスは2009年、阿左美和雄氏が東日本稚内GNで総合9位に入り、見事打ち破られた。ヒーローは自身の看板であるフェルテルマン父子作翔のボルドーN優勝鳩「コース」の孫鳩。このCHは、ヤン・テーレン作の「393(*ファミューズ508の筋)」を源鳩とし、阿左美氏のGNベストテン入りをした同年に北陸南連盟で桜花賞総合優勝、その前年には世界一の長距離レース・バルセロナINで優勝が誕生しており、これらの実績から「フェルテルマン」の名前とともに「コース」の名も有名になったことは記憶に新しい。

地元鳩初の東日本のシングル鳩「稚内スピードボーイ」、そして「コース」の血は、昨年、再びジンクスを破った。国内最大級の長距離レースである東日本CHで地区別を制した上、こともあろうか、ベストテンに入賞したのである。しかも09年のGNと同じく超がつく耐久戦での勝利。「コース」の勝ちパターンだと言われる「難レースに強い」が見事なまでに体現された形だ。なお昨年、日本エースピジョン賞全国1位を獲得した吉田憲二氏の「雨姫」もこの「コース」のラインであり、雨の中でのCHを制している。

「近親×近親」という配合式で伝説は樹立!

昨年11月18日に阿左美氏が所属する群馬中央北連合会、そしてその兄弟連合会である群馬中央連合会の共催で東日本CH総合5位入賞の祝賀会が催された。

昨年11月18日に阿左美氏が所属する群馬中央北連合会、そしてその兄弟連合会である群馬中央連合会の共催で東日本CH総合5位入賞の祝賀会が催された。

「CHコースクィーン」と名付けられたこのヒロインは、前述の「稚内スピードボーイ」と3年前に「コースクィーン」という地区N総合優勝鳩が誕生したことで、完全に採用された「配合式」によって意図的に生み出された1羽だ。それはメンデルの法則でいう「F1」(一大雑種)別系統同士の配合式に限りなく近い。父方が「稚内スピードボーイ」の母「スーパー100」の直仔掛け。この「スーパー100」は、オランダ長距離界現最強と謳われるイェレマ・イェレの会心作「ロメイ(←銘鳩事典へ)」を生み出したニコ・フォルケンスの「100×10」の孫掛けであり、また直仔に阿左美氏の代表CHである桜花賞総合優勝鳩「スピードクィーン」がいる。一方の母方は「コース」とその娘で作出した「インティールトコース」の直仔掛けであり、また全兄弟交配。つまりは別系統の近親同士の組み合わせで配合されたというわけだ。ちなみにこの「インティールトコース」は阿左美氏のコース系の基礎鳩にあたる存在であり、前述の配合式で地区N総合優勝、異血との交配で地区N総合2位を誕生させている。

阿左美流配合式「近親×近親」で成功した「稚内スピードボーイ」と「コースクィーン」は2分の1が完全なる別系統だったのに対し「CHコースクィーン」とは4分の3が「コース」と、その血量は多い。そのためか、性別、羽色が異なるとはいえ、表情、鳩体ともに「コース」に酷似している。一方「コース」の四重近親鳩であることから種鳩、いや現コース系基礎鳩「インティールトコース」の後継種鳩になれる可能性も大! まさにこの会心の1羽は、阿左美氏オリジナルにして新しい「コース」というわけだ。

2018年11月18日、群馬県伊勢崎市「いせさきパストラル」にて、阿左美氏の祝賀会が開催された。2つの東日本シングル入賞という「伝説」を地元鳩界全体が盛大に祝福。阿左美氏は「東日本稚内GN総合9位に4引いたのが、今回のCH総合5位。2度あることは3度あると想定して、次もまた4を引いた数字――総合優勝したい」といった挨拶を述べている。地元鳩界の伝説を更新することができるのか。阿左美氏、そして不可能を可能にし続ける「コース」の血に注目したい。

祝賀会の写真はpoppo.netのfacebookで公開中!(阿左美和雄鳩舎祝賀会(群馬中央北・群馬中央連合会共催

第55回東日本CH総合5位・F地区優勝

CHコースクィーン
17JA02502 BC ♀ 阿左美和雄鳩舎作翔
2018年
東日本CH5,922羽中総合5位・F地区406羽中優勝(実距離914.132K/分速842.984m)

17JA02502 

Father Grandfather
稚内190
11JA01190 BC 阿左美和雄鳩舎作
稚内スピードボーイ
08JA04916 BC ♂ 阿左美和雄鳩舎作翔
09年東日本稚内GN2,729羽中総合9位・上武連盟優勝
(コース×06年西関東CH総合優勝の母)×
下記スピードクィーンの母(ニコ・フォルケンスの「100×10」の孫×孫)
Grandmother
スピードクィーン
06JA11321 B 阿左美和雄鳩舎作翔
07年西関東CH総合2位・上武桜花賞総合優勝
マルセイユIN優勝の孫×(ニコ・フォルケンス「100×10」の孫×孫)
Mother Grandfather
16HK12391 BC 阿左美和雄鳩舎作 15JA03385 BC 阿左美和雄鳩舎作翔
16年春上武連盟地区N700K総合2位
インティールトコース×10JA06633(菊地豊作)
Grandmother
13JA00085 BC 阿左美和雄鳩舎作翔
13年秋上武連盟中距離エースピジョン賞2位
全兄弟/上記15JA03385
孫/“コースクィーン”(16年上武連盟地区N総合優勝)

CHコースクィーンと同じ配合方程式「近親×近親」で生まれた地区N総合優勝鳩

コースクィーン
15JA03394 B ♀ 阿左美和雄鳩舎作翔
2016年春上武連盟地区N総合優勝(実距離701.992K/分速1183.366m)

15JA03394B

Father Grandfather
コース203
14JA06203 BC 阿左美和雄鳩舎作
13JA00086 BC 阿左美和雄鳩舎作
インティールトコースの直仔
同腹/下記13JA00085
全兄弟/16年春上武連盟地区N総合2位
Grandmother
13JA00085 BC 阿左美和雄鳩舎作
インティールトコースの娘
同腹/上記13JA00086
全兄弟/16年春上武連盟地区N総合2位
Mother Grandfather
07JA00006 B 阿左美和雄鳩舎作
全兄弟の直仔/東日本CH優勝・連盟10位
06JA11315 B 阿左美和雄鳩舎作翔
2006年秋200K優勝、300K優勝
スカイブルーの直仔
Grandmother
スピードクィーン
06JA11321 B 阿左美和雄鳩舎作翔
2007年西関東CH総合2位・上武連盟桜花賞総合優勝
スカイブルーの娘

コースの「直仔×孫」にして阿左美鳩舎の基礎鳩

インティールトコース
10JA06901 BC ♂ 阿左美和雄鳩舎作
直仔/2016年春上武連盟地区N総合2位
曾孫/2018年春東日本CH総合5位(CHコースクィーン)、2016年春上武連盟地区N総合優勝(コースクィーン)

10JA06901

Father Grandfather
コース
NL00-1779408 BC フェルテルマン父子作翔
01年ボルドーN972K5,962羽中優勝
NL94-1184947 BC フェルテルマン父子作翔
マルセイユN4,307羽中65位他
フェルテルマン基礎鳩393の直仔
Grandmother
エリス
NL97-1305896 BC フェルテルマン父子作翔
異母兄弟/マラトンマン(北部マラトン賞)
Mother Grandfather
クライネ・コース
NL03-2255719 BC フェルテルマン父子作
全兄弟/バルセロナN149位、
      ペルピニャンN108位
コース
NL00-1779408 BC フェルテルマン父子作翔
01年ボルドーN972K5,962羽中優勝
Grandmother
NL98―1281100 カス・ファンデグラーフ作
ファンデグラーフの基礎鳩の孫
兄弟/00年ポーN6位