鉄板の配合式で東京・神奈川制覇! 柴田茂昭鳩舎

鉄板の配合式で東京・神奈川制覇! 柴田茂昭鳩舎

■柴田茂昭鳩舎(東京南部連合会)
〒144-0034 東京都大田区西糀谷4-16-13 ℡:03-3742-2946
e-mail:snakeheadjp@yahoo.co.jp

柴田茂昭鳩舎

東京、神奈川を舞台とした広域レース・飛翔会CHで前回は総合3位に終わった。地区CH賞2回の受賞歴を持つ強豪・柴田茂昭鳩舎にとって、本来であれば今年はそれ以上の飛躍――総合優勝することが目標だったに違いない。がしかし天候が乱れに乱れ、レースは6日間の日延べとなってしまう。そうなってしまっては誰しも思うことは、「できるだけ多く帰したい」ということだけである。柴田氏も然り。そしてその思いは通じ、翌日だけで14羽の帰還に成功する。充実感と安心感にひたる柴田氏にサプライズが起きた。自鳩舎トップで帰還したレーサーが東京GPでなんと総合優勝! 柴田鳩舎において鉄板の配合式「輸入鳩×国産鳩」で創出されたこのヒロインは、さらに東京GPの枠も越え神奈川を含めた飛翔会全2,541羽の頂点に立った。

実感なき初総合優勝!

​ もはやそれは勝負どころではなかった。競翔家として、また愛鳩家として思うことはただ1つ――無事に帰ってきてほしい。今シーズン初の広域レース、東京GP、そして飛翔会CHを前に柴田茂昭氏はただひたすらにそう願っていた。

持ち寄りまでは予定通りだった。前戦の地区Nが厳しい展開だったため、疲労回復に重点を置いた。中間訓練は1度行ったものの、舎外は朝夕2回で鳩なり。サプリメントも使用した。結果、コンディションは戻り万全の体制で臨むことができた。後は放鳩次第だった。がしかし、天候不順が続きレースは日延べを重ねていく。そしてコンテナから放たれたのは、持ち寄りから9日経ってから。閉じ込められた空間で1週間以上過ごす。これはレース鳩にとってかなりのストレスになり、コンディションが大きく崩れてしまうのはあきらかなこと。柴田氏然り、誰しもが勝つことより帰還を願うことは必然なことであった。

レースは例年の如く、当日帰りはゼロ。決着は翌日にもつれこむ。柴田氏も早くに起きて、早朝から鳩の帰りを待った。しかし待てど暮らせど姿は現れない…。8時を回った頃、気分転換のため犬の散歩に出かける。1時間ほどで済まし、自宅に帰ってきたまさにその時だった。1羽のトリが鳩舎の中に入っていったのである。 「どこかで帰ってきたという情報はなかったし、最初は関東3大長距離に向けてストックしておいたトリが勝手に出舎口から出て戻ったのだろうと思いました」。  とはいえ期待がなかったわけではない。あくまで「念の為」という気持ちで鳩舎にあがり、自動入舎機をチェックする。すると「長万部」の文字が…。ストックのトリではなく、GP、飛翔会CHに投入した1羽――後の審査で柴田氏にとって初の総合優勝をもたらすこととなるレーサーだった! これを皮切りに続々と帰還。2日目だけで14羽の打刻に成功する。どれも疲れ切っていたが、あれだけの悪条件で無事に帰ってきた。柴田氏はそれだけで充分満足していた。

「そのせいなのでしょうか、審査を終えて東京GP総合優勝の連絡が入ったのですが、『へえ~、そうなんだ』って(笑)。翌日も飛翔会で1番速いと言われましたが、その時も感動みたいなものは沸かなかったですね」。

1週間以上コンテナに監禁され、かつアゲインストを跳ね除けたレーサーは6月生まれの遅っ子で換羽(とや)はまだ幾枚か残っていた。若鳩ながらも地区Nで10%内に入賞。しかも全兄弟のほとんどが海越えまでクリアしており、血統的に期待していた1羽だった。父親はオランダ鳩界の強豪とされるゲル=カイパー作翔のベルジュラック地区11位他入賞多数のチャンピオンバードで、2012年東日本GN総合優勝鳩の血統書に出てくるスラーバスが作出したトリが1/4かかっている。母鳩は2006年度ブロンズ賞にして鳩友・佐藤 守鳩舎の700K、1000K上位入賞鳩。しかも2004年のバルセロナIN優勝鳩‘バルセロナランボーⅡ’にニコ=フォルケンス作翔の‘スーパーイヤリング(モントーバンN優勝)’、そして2010年に飛翔会CH総合3位鳩を輩出したルド=クラーセンの銘血までもが流れている。むろんこれらは単なるブランド品ではなく母鳩然り、国内でしっかりと飛ばしこまれ、かつ実績あるものばかりだ。「輸入鳩×国産鳩」というこの配合は柴田鳩舎において数々の活躍鳩を輩出し、2008年、2009年と連続で受賞した全国タイトル――地区CH賞にも導いた鉄板式であった。

今までは1発ではなく、アベレージ――総合力を競うタイトルばかりを狙ってきた。だが初総合優勝を機に柴田氏の目標は少しばかり変わったようである。

「今回は帰ってくるだけで満足してしまったから…。次こそきちんと勝ったという実感と達成感を味わいたいですね。だから今は総合優勝したいという気持ちの方が強くなっています」。

本格参戦して5年も満たないながらも総合レースで1桁20回以上に地区CH賞受賞と順風満帆に歩んできた。ここにきて‘総合優勝’という新たなモチベーションを手にしたことで、柴田氏のピジョンライフは一層充実していくに違いない。

東京GP&飛翔会CHダブル総合優勝

11MA08696 DC ♀ 柴田茂昭鳩舎作翔

2012年春
東京ブロック連盟主催GP1,653羽中総合優勝
飛翔会主催CH2,541羽中総合優勝 (実距離:776.341km/分速:808.001m)
東京東連盟主催地区N700K1,851羽中総合145位


11MA08696 2012年東京GP総合優勝 

Father
NL06-1957054 BC ゲル=カイパー作翔
ベルジュラックProv.5,107羽中11位
ポーIN6,894羽中323位(N2,682羽中105位)、モントーバンProv.5,267羽中142位
ジェレマ作×スラバース作
Mother Grandfather
09MA08043 BW 佐藤 守鳩舎作翔
2010年春東京東地区N2,169羽中39位 東日本CH7,720羽中76位
08MA10555 BC 藤川国正鳩舎作
(2004年バルセロナIN優勝のバルセロナ・ランボーⅡ×2000年モントーバンN優勝のスーパーイヤリング)×2005年会長賞のマドンナ
Grandmother
07LC06435 M 長島祐二鳩舎作翔
千友会フレンドリーカップ600K4,169羽中総合9位
父/ルド=クラーセン作翔

柴田茂昭鳩舎2012年春の成績 
★日本鳩レース協会主催東日本GN1100K123羽中東京東連盟7位、8位、13位
★東京東連盟主催桜花賞1000K459羽中総合55位
★東京ブロック連盟主催GP800K1,653羽中総合優勝(連合会優勝)、14位、18位、21位、26位他
★東京東連盟主催地区N700K1,851羽中総合4位(連合会優勝)、17位、23位、43位、47位他
★東京東連盟主催Rg500K2,831羽中総合4位(連合会優勝)、10位、34位、83位、88位