静岡発! 1200Kをも制す超長距離の銘血 佐藤廣志鳩舎

静岡発! 1200Kをも制す超長距離の銘血 佐藤廣志鳩舎

■佐藤廣志鳩舎(大静岡連合会)
〒420-0956 静岡県静岡市葵区南1612 ℡:054-246-2781

佐藤廣志鳩舎

 再開後わずかな期間で「1100K、1200Kのスペシャリスト」の地位を確立した佐藤廣志氏。躍進の背景には、ある銘血の存在が隠されていた。それはごく一部の長距離専門鳩舎の中でしか知られていない秘蔵の飛び筋――。かの巨匠・アンドレ=ファンブリアーナの‘エレクトリック’をベースに長距離の銘血を重ねに重ねて築き上げられた‘中野長距離系’である。‘中野400号’、‘ラ・910’をはじめとする超長距離チャンピオンを量産してきたこの飛び筋に迫る。

静岡の‘知られざる’銘系で1200Kを完全攻略!

 静岡県に長距離の銘ブリーダー有り。その噂はごく一部の長距離専門鳩舎の間でしか知られていなかった。その名は‘中野400号’――。静岡連盟が誇る名うての長距離フライター・中野鑑二氏(元・静岡志太連合会)が生み出した稀代のチャンピオンブリーダーである。系源はファンブリアーナ――‘ズワルテン(バルセロナIN優勝‘バルセロナ’の直子)’と‘エレクトリック(リモージュN8位・カオールN2位)’。そこにブラークハイスやシオン、カイパーなど、長距離の銘血を重ねに重ねて、生み出されたトリだ。その特質通り、1996年の東日本CHで連盟優勝を達成。血統と実が見事なまでにマッチされている。
今や東日本――1100K、1200Kのスペシャリストとして君臨する佐藤廣志氏(静岡県連合会)は、この‘中野400号’を基軸とする‘中野長距離系’の恩恵を受けたフライターの1人だ。2004年に再開するにあたって、最長距離での勝利を本懐に掲げた同氏は、‘中野400号’の孫にして‘ラ・910(神奈川・中部GN静岡連盟優勝)’の直子を手にする。血統書には親・子・孫の3代にわたって1100K以上――超長距離総合優勝の文字…。自身が求めていたものあまりにも一致していたがゆえ、すぐさま本体――‘中野400号’を求めた。がすでに別鳩舎――2012年にゴールド賞に輝いた遠藤 宝氏(富嶽連合会)の下に渡っており、導入は失敗に終わる。それならば――と直子、孫、兄弟と一族を収集。幸運にも‘中野400号’の直子にして大元に匹敵するといわれていた‘ラ・910’を手にすることが出来た。
宗家・中野氏は然り、ごく限られた愛好家の中で実績を残していた‘中野長距離系’は、佐藤氏の下でもその才覚が発揮。当初は別の筋――鳩友・海野和夫氏の飛び筋を軸としたレーサーで中距離を中心に勝ち星を挙げていったが2007年、宿願が果たされる。‘中野長距離系’のレーサーが、実距離1190Kの東日本GNにて、見事静岡連盟ワンツーフィニッシュを決めたのだ。自身が思い描いていた夢を自身が選び抜いた飛び筋で果たしたとあって、喜びがひとしおだったのは言うまでもない。
2008年、2009年は、東日本GNにて魅せ場こそ生み出せなかったが、900Kにおいては上位入賞を外すことはなかった。かつ他鳩舎ではあるが、佐藤氏作の直子から静岡桜花賞900K総合優勝が誕生している。
2010年、再び歓喜の時が訪れる。実距離東日本CHで静岡連盟優勝を果たすと、東日本GNでは連盟唯1羽帰りの完全優勝! イヤリングで超長距離レース2勝というミラクルを起こした。主役の1羽‘ロマネスク’と名付けられたGN連盟優勝鳩は、先述の1羽――2007年東日本GN静岡連盟2位鳩‘楊飛治(よおとびはる)’の娘にして、‘中野400号’、‘ラ・900’の流れを紡ぐ当歳鳩である。一方、東日本CH連盟優勝鳩‘マナスル・メジデン’は、‘中野400号’の孫鳩。しかもその同腹が同年の静岡桜花賞900Kで総合2位と配合的にもアタリだった。超長距離に強い上、早熟性も備えている――。業界誌「愛鳩の友」で取り上げられたこともあり、一躍この系統の名は‘知られざる’から‘全国’へと広がった。

 2012年もまた‘中野長距離系’の真価が発揮された。佐藤氏自身は連盟2位に終わったものの、東日本GNにおいて彼作――‘ラ・910’の直子から静岡連盟優勝鳩が誕生する。作翔者は2009年に同レースで連盟のアタマを獲った山本彰二氏(静岡県連合会)。別鳩舎であったが、中野長距離系がまたしても最長レースを制した。  その他、東日本GNと同日(5月13日)に行われた中部3地区桜花賞を制したのも‘中野400号’の血であった。これは現オーナーの下で果たされたのだが、遠藤氏はさらにもう1羽、ベルギー王立愛鳩家協会(KBDB)会長賞・東部地区優勝を獲得した俊鳩を創出。なおこの2羽こそ、連盟初となる三賞――ゴールド賞受賞に大きく貢献したのはいわずもがな、である。一方、山梨連盟では再開3年目のルーキー・樋川 力鳩舎(山梨第1連合会)が‘中野400号’の血で300KとRgで総合優勝を達成。 ‘山梨の超新星’として「レース鳩」誌の表紙を飾ったのも記憶に新しい。  いずれも佐藤氏――ではなく他鳩舎での成果であったものの、‘中野長距離系’というカテゴリーからみれば、昨年は‘飛躍の年’となったはずである。とりわけ猛禽類が渦巻く地区でこれほどの成果を出したことは大きい。加えて2012年の活躍鳩を見るに、超長距離に強いとはいえ単に一辺倒ではなかった。長距離系をかければ長距離系に強く、スピード血統をかければ短・中距離から走っていたのだ。まさに銘血の条件――血統の融和性も証明したのである。かくにもすでに名声は全国に広まったとはいえ、 ‘中野400号’を中心とする銘系‘中野長距離系’がますます注目されるのは間違いない。

静岡県下最高ブリーダーの後継鳩

ラ910

95PA06910 B ♂ 中野鑑司鳩舎作翔
現・佐藤廣志鳩舎種鳩
1999年春神奈川・中部GN1200K総合6位・静岡連盟優勝
孫/2012年東日本GN1200K静岡連盟優勝
直系/2007年東日本GN1200K静岡連盟2位
   2008年静岡桜花賞900K総合優勝
   2012年東日本GN1200K静岡連盟優勝


ラ910

Father Grandfather
中野400
94PA13400 B 中野鑑司鳩舎作翔
東日本CH1100K18,674羽中総合197位・静岡連盟優勝
同腹/GN1200K静岡連盟3位 孫/東日本CH静岡連盟優勝
90PA04053 1200K優勝 1000K21位 700K5位他
ファンブリアーナ系×GP900K優勝の娘
Grandmother
90PA04043 中野鑑司鳩舎作翔
静岡高松宮杯総合優勝、1200K2位
父/ブラークハウス×カイパー兄弟
Mother Grandfather
94PA10137 BW 中野鑑司鳩舎作翔
700K記録
89PA06504  岩田系
直子/1200K優勝
Grandmother
92PA02598 中沢鳩舎作
モスキート系

佐藤鳩舎の‘中野長距離系’CHブリーダー

楊飛治(よおとびはる)
06PA01821 BC ♀ 佐藤廣志鳩舎作翔
2007年春東日本GN1200K静岡連盟2位
直仔/ロマネスク(2010年東日本GN1200K連盟優勝)
father Grandfather
05PA03804 B 佐藤廣志鳩舎作
異母兄弟/ラ・910(神奈川・中部GN連盟優勝)
中野400号
94PA13400 B 中野鑑司鳩舎作翔
1996年東日本CH1100K連盟優勝
Grandmother
00PA10594 B 中野鑑司鳩舎作
ラ・910の娘
mother
05PA03418 BC 佐藤廣志鳩舎作
1200K5位(オペル×アイザクソン)×ヤンテーレン‘ド10’3重近親

佐藤廣志鳩舎の東日本CH&GN静岡連盟優勝鳩

咲耶木の花
05PA03877 BC ♀ 
佐藤廣志鳩舎作翔
2007年春東日本GN1200K静岡連盟優勝
father
中野長距離系
孫/2008年静岡桜花賞900K総合優勝
mother
02PA11961 スレート 阪下鳩舎作
横地スピード系
‘アトランタ(静岡地区N総合優勝)’直子×娘

ロマネスク
09PA06513 BCP ♀ 佐藤廣志鳩舎作翔
2010年春東日本GN1200K静岡連盟唯1羽帰り優勝
father
横地岩夫号
01PA00833 BCP 横地光彦鳩舎作
イワン(ボルドーN、モントーバンN各優勝)の直子
mother
楊飛治
06PA01821 BC 佐藤廣志鳩舎作翔
07年東日本GN1200K静岡連盟2位

マナスル・メジデン
09PA06491 BP ♀ 佐藤廣志鳩舎作翔
2010年春東日本CH1100K静岡連盟優勝
father
05PA03804 B 佐藤廣志鳩舎作
中野400号の直子
mother
トシ・マサキ号
03PA08897 B 杉山・望月両鳩舎共同作
孫/静岡桜花賞総合5位
同腹の直子/GP700K静岡連盟優勝